副鼻腔炎

副鼻腔とは

鼻腔に隣接した骨内に作られた空洞です。
前頭洞、篩骨洞、上顎洞、蝶形骨洞の4つがあります。
それぞれ、鼻腔とはトンネルで連絡しています。


副鼻腔炎とは

副鼻腔炎とは、副鼻腔に膿がたまってしまう病気です。急性と慢性に分けられます。
 急性副鼻腔炎…風邪に引き続いて起きるもの
 慢性副鼻腔炎…急性副鼻腔炎が長期間治らないもの

急性副鼻腔炎は、風邪に引き続き細菌感染が副鼻腔に起き、膿がたまる病気です。黄色や緑色の鼻汁、鼻づまり、顔面痛、歯痛、頭痛、倦怠感がおきます。悪臭や嗅覚障害、咽に鼻汁が落ちる後鼻漏や痰、これに伴う咳が長く続くこともあります。治療により、通常は1か月以内に治癒します。

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)は、急性副鼻腔炎が長引き、膿汁の副鼻腔内の貯留、炎症性の粘膜肥厚が長期間続くものです。慢性的な鼻汁、鼻閉、後鼻漏が特徴です。鼻茸が合併することもあります。


副鼻腔炎の検査

  • 鼻腔内視鏡     鼻汁の性状や粘膜の腫れがないか鼻の中を観察します。
  • X線検査、CT検査  副鼻腔に膿がたまっているかを確認します。
  • 鼻汁細菌検査    原因となっている細菌を同定し、抗生剤の選択を行います。


当院での治療

●薬の治療
  抗生剤、去痰剤、漢方薬、鼻炎の薬、鎮痛薬などを処方します。

●長期化した場合には
  マクロライド少量長期療法をおこないます。
●鼻汁吸引やネブライザーの治療
  鼻汁吸引は鼻内にたまった鼻汁(微生物を含む)を吸引し取り除く処置です。
  ネブライザー治療は鼻の炎症を抑える薬剤を霧状にして直接届ける治療です。

●半年以上続く副鼻腔炎や鼻茸がある場合は
  薬や処置で治らない場合には、詰まってしまったトンネルを拡げ、たまった膿を取り除くための手術が必要です。鼻茸がある場合にも取り除く必要があります。

当院では、軽度の慢性副鼻腔炎や鼻茸に対し日帰り手術を行っています。